複雑な素材・仕上げの色と外観をデザイン工程で再現する方法
複雑な素材や仕上げを使用するデザイン工程では、新しい色や素材が最終製品にどのように見えるかを正確に表現することが困難です。そこで、デジタルサンプルを作成することで、関係者のフィードバックを反映させ、効果的な評価を実施することができるようになります。これにより、費用対効果が高く、持続可能なワークフローが実現します。
課題
新しい色をコンセプトや製品に提案する際、デザインの期待値と製造工程に存在するギャップを埋める必要があります。
- 色と外観は、形状や観察条件によって変化。
- 試作品の作成には費用が上昇し、承認作業も時間が必要。
- 試作品の作成・出荷に、カラーサンプル数の制限あり。
- 試作品の承認からコンセプト、最終生産までギャップが発生。
- 生産開始後に色の問題が発見された場合、時間と基材の無駄が発生し、さらには市場投入までの時間が延期。
ソリューション
試作品の作成後に、最終製品の色を確認するのではなく、PANTORA アプリケーションを使用し、デザイン工程において正確なバーチャルサンプルを作成することが重要です。これにより、デザイナー、プロダクトマネージャー、エンジニア、メーカーを含む関係者全員が、サンプルの色、粒子輝、表面の正確な質感データを共有し、異なる照明条件下において 3 次元物体・形状に色や外観などの特殊効果がどのように見えるかを再現することができます。
エックスライト社の AxF 形式にサポートされるバーチャル再現を PANTORA で行い、他社製のビジュアル再現ツール用に書き出することも可能で、耐久消費財、家庭装飾品、商品パッケージを含む多様な業界に対応します。
結果
- 色だけでなく、外観要素のすべてを詳細再現するバーチャルサンプルを素早く簡単に作成し、費用対効果を高めます。
- 色、不透明度や半透明度など、プラスチック素材の特性を正確に把握することで、現実的な仕様を設定。
- 試作品の作成に必要となる時間と物質が不要になるため、承認作業が短縮。
- 複数の部品を構成する際、各パーツ色の調和をビジュアル表示し、予め確認。
- 表面や曲線を含む特徴をバーチャル再現し、色の問題を事前に回避。
- 分光データとテクスチャデータを監視・記録。厳密な品質管理により、生産工程 全体に一貫性を確保。
- 素材の仕様を迅速に設定し、デジタル レポジトリから再利用可能。
活用法
- MA-T12 分光測色計を使用し、デザイン工程において塗装、皮革、変化のある表面を測定します。多角度における測定機能は、色、粒子輝度感、粒子感、質感などの特性を特徴付けます。
- PANTORA はデジタル素材を AxF ファイルとして検索、取得、読み込み可能。また、マテリアル素材を任意の光学幾何条件に適用。バーチャルイメージをリアルタイムで再現し、没入型のデジタル評価を実行します。
- デザイン工程では、デジタル再現データを技術者、生産マネージャー、サプライチェーンのパートナー企業など、関係者全員に送付。他社製ソフトウェアまたは PLM（製品ライフサイクル管理）システムを使用し、データ検証・承認を行います。
- デジタル素材は AxF ファイルとして保存、管理、表示、編集し 今後の配合データに再利用可能。さらには、営業やマーケティング資料の作成にも活用可能です。
注目の製品
大量・複雑な色と外観データを効率的に管理するデスクトップ用アプリケーションです。外観に対するワークフロー作業の核となり、デジタル素材の入力と出力を一体化します。サードパーティーの再現用ソフトウェアや、PLM（製品ライフサイクル管理）システムとも併用可能です。
12 の測定角度とキャリブレーションされた RGB カメラを搭載する、先進的な MA-T12 多角度分光測色計。業界トップクラスの繰り返し精度を提供し、色、輝度、輝き、粒子感、質感を含む特性を特徴付け、検証します。
Third Party Rendering Software
PANTORA は AxF 対応のソフトウェアを使用し、ブランドとデザインで共有可能です。本製品に関する詳細は、次のリンクをご覧ください。 https://www.xrite.com/ja-jp/axf
Conclusion
複雑な素材や仕上げの特性をデジタル化し、外観を的確に再現することでデザイン作成時の初期段階から、正確かつ迅速な選択・判断が可能になります。詳しくは、 https://www.xrite.com/ja-jp をご覧ください。
